【綾瀬市 市長 古塩 政由 × 笠間のぼる】増加する放課後等デイサービス。その背景と課題とは。
前回に引き続き、古塩 綾瀬市長との対談。今回は市民の皆さんに行政ができること、「福祉」にポイントをおき、今の綾瀬市の取り組みや課題、そして今後私が取り組みたい思いをお話しました。 (笠間のぼる)
笠間のぼる(以下 笠間) 前回に引き続き、今回もよろしくお願いいたします。今回古塩市長には色々とお聞きしたいことがあります。
古塩市長(以下 市長) 前回は道の駅の話で終わってしまいましたからね(笑)今回はもっと様々なテーマでお話ししましょう。
笠間 今回お聞きしたいのは、ズバリ綾瀬の福祉についてです。まず最初に聞きたいのが、放課後等デイサービスについて。綾瀬市の今年度の予算、放課後等デイサービスへの予算が大幅に増額しているのを見て驚きました。ぼくも今、放課後等デイサービスに関わっているところがあり、非常に関心を持っている分野です。
市長 綾瀬市には現在11施設の放課後等デイサービスがあります(2024年4月時点)。今後も増加予想です。
笠間 そもそも放課後等デイサービスというのは、発達障がいを始めとする、障がいがある子どもたちが放課後通う施設。学童保育と違い、障がいがある子どもたちの自立支援を目的に運営しています。それだけ障がいがある子どもたちが増えてきたということなのでしょうか?
市長 それもあるのですが、働くお母さんが増えてきたということです。一昔前は、お子さんに障がいが見つかった場合、仕事を諦め子どもにつきっきりになるお母さんが多くいました。母親ないし父親が子どもの側に居続けること、それ自体を全否定するわけではありませんが、私は、子どもの自立支援には他者との交流がとても重要だと考えています。障がいを持つ子も同じです。だから、放課後等デイサービスはとてもよい支援サービスだと思います。
笠間 同時に支援の内容に対して、高い質も求められます。施設が増えても質が落ちてはいけません。そこで行政がしっかりと支援を行い、サービスを低下させない働きかけが重要になると考えます。
市長 核家族の中、子育ての支援ニーズは大きく変化しています。その中で様々なニーズに応える必要があります。放課後等デイサービスの運営は民間企業がほとんどです。だからこそ行政との「連携、見える化」が重要です。
笠間「連携、見える化」が、一人一人のニーズを知ることにもなりますし、行政が出来ることが分かるようになると考えます。それは放課後等デイサービス内だけではなく、綾瀬市として、障がい福祉への支援体制が明確になるかもしれません。
行政と民間企業との連携から、障がいを持つ子どもたちの自立支援を行う必要性があります。おっしゃるように子育てを取り巻く環境は本当大きく変わってきています。「昔のように」では決してうまくいきません。そして孤独に子育てをする人を増やしてもいけません。保育園や待機児童の問題も大きいですが、放課後等デイサービスへの取り組みと連携、これからも私は力を入れていきたいと考えています。